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竹中平蔵元総務大臣 2007年9月3日(月)


先日、大阪のホテル阪急インターナショナルへ竹中平蔵元総務大臣の講演会に行ってきました。テレビなどで見るのと同じく、要旨明快、弁舌さわやか、いかにも活躍してこられた方らしくオーラさえ感じました。
内容は、小泉内閣がいかに情熱を持って、郵政民営化をはじめとする「改革」を成し遂げて行ったかを実例をまじえて話され、実に興味深く引き込まれる内容のものでした。先般の参議院選挙の大敗を受けて、「改革」に黄信号が灯ったこと、今ここで改革を頓挫してしまえば結局、つけはすべて国民に回ってくること、例えば、「改革」を推し進めて経済成長を今の年率2パーセントから3パーセントにすれば、消費税率をあげることなく次世代に備えられるなど、具体的でわかりやすい説明に聞きほれたものでした。
しかしながら、聞き進めてゆくうちに、胸に深く沈潜する「赤黒い」ものが、憂鬱にさえ私を落としていったのはなぜでしょう?ハーバード大学や慶応大学や政府の高官や参議院議員にまでなった輝かしい経歴の持ち主がオーラに包まれ金屏風の前で自信満々に語っている姿を見ているうちに深い深い失望感にとらわれてしまったのはなぜでしょう?
言うまでもなく、日本は資源のない国、海外に勇躍、躍り出て、外貨を稼いでそれで、食料はじめ必要なものを海外から購入しないと、3日も持たない国です。外国を相手に「商売」するためには、いわゆる「グローバリゼーション」に則した国づくりをしなければならないのでしょう。今の、「グローバリゼーション」はますますのアメリカ化を意味するようです。そのアメリカという国は、格差が究極に拡がり、ほんの一握りの人達が富を集中して持つ国です。
竹中さんは、講演のなかで、時代が変わってゆくとき、まさしく西部開拓の時代のように、パイオニアが富を得るのは当たり前とおっしゃいました。その結果、これからはますます格差は広がってゆくと言われました。確かに日本が生き残ってゆくためにはいたし方ない事なのでしょう。「格差」が生じたら「貧困」の問題として、政策的に解決すべきだともおっしゃいました。
まったく、いちいちごもっともなことばかりでしたが、「お手本」にするアメリカ社会が、そこに住む一般の人々がどうも「幸せ」そうには見えず、日本でも「格差」は実感として拡がるけれども、国民にとって命とも言える「年金」「介護」などのセーフティネットはお寒い限り、この現状に国民は参議院選挙で「NO」を投じたという認識がはたして竹中さんにはあるのでしょうか?
「成長すればすべては解決、落ちこぼれはしかたない、政策的に何とかしよう!」と「元気はつらつ!オロナミンC」的に言われた日には、GDPやさまざまな経済指標の谷間にこぼれ落ちた「シャッター通り」となった商店街の衣料品店のおじさんのうめきや、正社員として働きたくても働けずに歳だけ食ってしまったお兄さんのやるせなさはどうなってしまうのでしょうか?
経済学者としておっしゃることは正論、きわめてごもっとも、しかし、単なる経済を超えて、本当に日本が目指すべきは、「競争、競争」の挙句に、「弱肉強食」を推し進める「改革」だけで本当にいいのか、まさしく「この国の形」をじっくり語ってくれる政治家を国民は待望しているように思えてなりません。
その意味で、竹中平蔵という人が、政治の世界から身を引かれたことは、国民にとって、おおいに喜ぶべきことです。



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